パーソナルトレーニングで腰痛改善するには「全身の筋肉を緩める」「原因を取り除く」「脳に快の刺激を与える」この流れが重要です。これらができると、現場でも痛みが改善してるんですね。
この記事では、
・腰痛が発生する原因
・パーソナルトレーニングで腰痛改善する3つの手順
などを解説します。
今回の記事の内容
腰痛の原因
腰痛の原因は、以下の通り。
全体の姿勢の崩れの影響を受けて腰痛が出る
1つ目は、
姿勢の崩れ
です。
自然な状態から姿勢が崩れると、局部である腰にストレスがかかって腰痛が出ます。これは画像で見ると、わかりやすいと思います。まず、自然な姿勢はこんな感じ。
歪みなどがなく、左右対称の状態です。ここから左側に頭を倒します。
頭の重さは体重の約10%あり、ボーリングの球ぐらい重い。その重みが、左半身や左腰にかかります。
その状態で、
・立つ
・歩く
・走る
などを行うと、さらに大きなストレスが左腰にかかってしまう。
徐々に腰の筋肉が硬くなり、そのストレスに耐えられなくなると腰痛が出るわけです。
この場合の根本原因は、
頭部が左側に傾いた
というところにあります。
腰痛を根本改善するために必要なことは、頭部の位置を元に戻すこと。
これができると、腰痛は改善できます。
ただここまで姿勢の崩れがシンプルなわけではなく、実際はもっと複雑。なので、全身の筋肉を緩めて全体を整えることが重要なんですね。
このように腰痛は、
・全身の姿勢が崩れる
・局部である腰に大きなストレスがかかる
・腰の筋肉が硬くなり、弾力を失う
・ストレスに耐えられなくなると腰痛が発生する
という流れで発生します。
では具体的に、日頃どのような姿勢で過ごすと姿勢が崩れて腰痛になるのでしょうか?
丸まった状態で長時間座っている
よくあるのが、
丸まった姿勢
です。
日頃こんな座り方をしてません?
丸まった姿勢は、上半身の重みが腰あたりにかかって高い確率で腰痛が発生します。
自然な座り方はこんな感じで、「坐骨」に上半身の重みが抜けます。
これだと腰にストレスがかからず、腰痛は発生しません。こういった座り方のまずさも、腰痛と大きな関係があるんですね。
骨盤が前後にズレた立ち方をしている
続いては、
骨盤の位置の崩れ
です。
例えば、
・信号待ちをしている
・電車を待っている
・台所で家事をしている など
どのように立ってますか?
クライアントさんを見ると、
・骨盤が後方に倒れている
・へそを前に突き出している
・腰あたりが反りすぎている
こういった崩れた立ち方をしてる方がかなり多い。
こういう立ち方は、「大腿直筋」「腸腰筋」などの筋肉が過度にストレスを受けます。
そうすると骨盤の位置が不自然になり、結果的に腰痛が発生します。
腰に大きなストレスがかかる動作を行った
2つ目の原因は、
瞬間的に腰に大きなストレスがかかった
ということ。
クライアントさんは、
・仰向けの状態からまっすぐ身体を起こそうとした
・背中を丸めた状態で地面の荷物を持とうとした
・不自然な形で着地をしてしまった
などのタイミングで腰痛が発生しています。
このような動作のまずさも、腰痛の原因です。
精神的なストレスによって腰痛なっている
3つ目は、
思い込みによる痛み(TMS)
です。TMS=緊張性筋炎症候群。文字だけ見ると「筋肉の炎症」みたいなイメージですが、精神面が関与する症状です。
アメリカの医師の中には「痛みの約9割はTMSだ」と言っている整形外科の先生もおり、それぐらい精神面が腰痛の原因になっている可能性もあります。
現場であった実例は、以下の通り。
・精神的なストレスが大きい
・ストレスからの逃避反応で身体に痛みが出る
・痛みが出ると一時的に精神的なストレスから逃れられる
・話を聞くなどして、精神的なストレスを軽減させる
・痛みが改善する
TMSで腰痛が出ていたクライアントさんの例を以下の記事で紹介しているので、よかったら参考にご覧ください。
上記でお伝えした原因の場合、
・全身の筋肉を柔らかい状態に緩める
・自然体に直す
・自然な姿勢や動作をインプットする
・脳に“快”の刺激を加える
これらで腰痛を改善できます。
では具体的に、どうすれば腰痛を改善できるのでしょうか?
パーソナルトレーニングで腰痛を改善する手順①:筋肉を緩めて自然体に直す
パーソナルトレーニングなどで腰痛を改善するには、
まず全身の筋肉を緩めて、自然体に直すこと
です。
これは体感しないとわかりづらいので、読者の方はよかったらこちらの動画を実践してみてください。
実際に現場では「身体調整」「パートナーストレッチング」「リンパケア」などを活用して、僕自身がクライアントさんの筋肉を緩めます。
パーソナルトレーニングで腰痛を改善する手順②:自然な姿勢や動作に直す
自然体に直せたら、
・座り方
・立ち方
・歩き方
など、日常で行う姿勢や動作を自然な状態に直します。以下の記事で解説しているので、よかったらご覧ください。
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パーソナルトレーニングで腰痛を改善する手順③:脳に快の刺激をインプットする
もう1つ行うのは、
脳に快の刺激を与えること
です。これは特別やることはありません。上記でお伝えした「筋肉を緩める」「姿勢や動作改善」のときに、痛みが出ず気持ちいいことを実感するだけです。
人間が感じる痛みは脳が感じており、改善途中に痛みが出ないことを脳にインプットできれば腰痛は改善しやすくなります。
どこか「恐怖心」「不安感」が残って「また腰痛が出るんじゃ…」と不安を抱えたままだと、脳が痛みを覚えているため腰痛が再発しやすいんですね。痛みの記憶を取り除くことも、根本的な腰痛改善には重要です。
腰痛改善のために腹筋・背筋をしない理由
最後は、筋トレについて触れておきますね。腰痛改善のために腹筋・背筋が勧められますが、筋トレは“不要”です。
筋力が弱くても姿勢は崩れにくい
先ほど解説した通り、日頃の姿勢や動作の癖で姿勢が崩れて腰痛が発生します。
この姿勢の崩れの原因が「体幹の筋力の弱さ」であれば、腹筋や背筋で鍛えると腰痛は改善します。
でも実際は、
・姿勢や動作の癖で全身が崩れる
・部分である腰へのストレスが大きくなる
・腰回りの筋肉が硬くなる
・ストレスに耐えられなくなると痛みが出る
という流れで腰痛が発生します。やるべきことは「鍛える」ではなく、「緩める」「整える」こと。1Gに対抗できる筋力があれば十分で、その場に立てれば必要な筋力はすでに持っています。
筋トレをするなら自然体を維持すること
もし腰痛改善のために筋トレをする場合、まずは自然体に直してから「自然体を維持するための筋トレ」を行います。
具体的には、
・スクワット
・デッドリフト
などの全身運動がおすすめ。
これらが適切にできると、自然体を維持しやすくなってさらに腰痛が改善します。
・筋肉を大きくするような高重量を扱う
・限界まで追い込む
などのことは不要です。軽めの負荷(自重でもOK)で行えば、腰痛改善にプラス。ただまずやるべきことは、全身を緩めることですね。
腰痛の原因と改善方法のまとめ
今回は、腰痛の原因と改善方法について解説しました。
・日頃の姿勢が崩れると、腰の筋肉が緊張する
・筋肉が硬くなり、ストレスに耐えられなくなると痛みが出る
・精神的なストレスが溜まりすぎると腰痛になることもある
・改善のためには、まず筋肉を緩めること
・そして姿勢や動作も一緒に改善すること
・筋肉を鍛えるだけでは、腰痛は改善しない
腰痛は、幸せを感じる「友人との食事」「家族との楽しい時間」「旅行」などが奪われますよね。僕も2年間ほど、腰痛で悩みました。改善するにはまず筋肉を緩めること。そうすれば、今の状況は必ず変わります。
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